小鳥(セキセイインコ・オカメインコなど)の卵管蓄卵材症(お腹が大きい、下痢、吐いている、えずく、吐き気など)【大阪府堺市の動物病院】
鳥において、卵の材料(白身や黄身など)のことを卵材というが、この卵材が卵管に蓄積してしまうことがあります。
この状態を卵管蓄卵材症といいますが、確実に診断することは難しい。
症状は無症状から嘔吐・傾眠までさまざまな程度があり、症状から診断をすることは難しいです。
最終的には開腹手術をして確定することになりますが、問診・検査によってある程度推定することは可能です。
写真は腹壁ヘルニア・キサントーマ(黄色腫)と卵管蓄卵材症を併発した症例の腹部。
腹壁ヘルニアによって膨隆した腹部の皮膚がキサントーマ化(黄色化)している。
写真は卵管摘出術と腹壁ヘルニア整復術後の腹部。
写真は摘出したキサントーマ化した脆弱な皮膚と卵材を蓄積した卵管。
写真は術後1日後の様子。
食欲が回復してきて排便が確認された。
小鳥(セキセイインコ、オカメインコなど)が卵管蓄卵材症を発症しても腹部の膨隆以外の症状がみられず、数ヶ月〜数年無治療で放置されていることも多い。
しかし、無症状とはいえ体内では少しづつ病態が進行しており、症状がでたときに慌てて治療しても治療が難しいこともあり、場合によっては突然死することもあります。
定期的に健康診断を受けて早期発見に努めることをおすすめします(特に発情が盛んな♀)。
鳥の急患対応
キキ動物病院
大阪府堺市中区深井北町117-3
072-276-3555