エーラス・ダンロス症候群(EDS)疑いの犬(ミニチュア・ダックス)の症例レポート記事です
こんにちは。
大阪府堺市のキキ動物病院です。
今回は、ちょっと珍しい症例をご紹介しましょう。
この症例(ミニチュアダックス、3歳、♀)はとくに思い当たる原因はなく、首輪のあたりの皮膚が裂けてしまったと主訴で来院。
写真は裂けてしまった部位です。
病理学検査などは特に実施していませんが、皮膚がもろく、伸びやすい特徴からエーラス・ダンロス症候群(EDS)の疑いが強いと判断しました。
写真は、引っ張ると容易に皮膚が伸びる様子です。
EDSは、コラーゲンの形成異常から、いろんな病態を引き起こす難病です。
ヒトの医学では、診断は経験豊富な医師でないと難しいとあります。ヒトの医学において、EDSは6つの型に分類していますが、動物では古典型を疑うことが多いです。
EDS疑いの動物はまれに遭遇しますが、最近はウサギで症例数が増加している印象があります。
この症例では慎重に裂けた部位の皮膚を縫合したのですが、それでも再び同部位で裂けたので、再縫合しました。そのあとは再発はないようです。
キキ動物病院
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