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ヒョウモントカゲモドキ (レオパ)の卵詰まりの対処法爬虫類の病院

ヒョウモントカゲモドキ (レオパ)の卵詰まりの対処法【爬虫類の病院】

 

ヒョウモントカゲモドキ (レオパ)の卵詰まりについて、爬虫類の病院が解説

こんにちは。大阪府堺市の爬虫類の病院、キキ動物病院です。

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)はあまり知られていませんが、卵詰まりを起こすことがあります。卵を持つこと自体は正常な生理現象なのですが、実はそのまま卵が出なくて死亡してしまう卵詰まりが起こります。この正常と異常の線引きがむずかしいため、ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の卵詰まりの認知が進みにくい状況があります。

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ) は、飼育下で平均して10年くらいは生きる動物です。 卵詰まりを乗り越えると、10年くらい長生きしてくれることも多いです。

そこで今回は、ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の寿命を短くする、卵詰まりへの対処の方法を解説したいと思います。

卵の前段階は殻のない卵胞ですが、ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)は卵胞が詰まることもあります。これを卵胞うっ滞といいますが、対応法が共通しているので、今回は卵詰まりと合わせて解説していきます。

 

 

動物病院でのカルシウム剤投与が、非常に重要

卵詰まり・卵胞うっ滞を疑った時の対処法として、1番重要なことは、『まずは動物病院につれていって診断をつけてもらうこと』です。

なんだ、そんなことかと思うかも知れませんが、カルシウム剤を投与しないと、他の対処をいくらしても失敗することが多いので、非常に重要です。

動物病院では血液検査、レントゲン検査、エコー検査の結果から総合的に診断します。

そして、卵詰まり・卵胞うっ滞の診断がつけば、カルシウム剤を打ってもらうのですが、このときにオキシトシンも投与してもらえば産卵率があがります。

 

ヒョウモントカゲモドキ (レオパ)の卵詰まり・卵胞うっ滞に対する対処法

カルシウム剤を打ってもらったら、以下の対応をしてください。

適切な産卵場所を用意する

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ) は、適切な産卵場所がなければ、卵詰まりや卵胞うっ滞を引き起こします。

そのため産卵をするための部屋をつくってあげます。 そうすることで、産卵してもいいと判断すれば、産卵してくれることがあります。

産卵するための部屋は、底の浅いタッパーが使えると思います。タッパーの蓋の一部をカッターであけます。この穴は、ヒョウモントカゲモドキ(レオパ) が出入りする出入口にします。 中が狭すぎると産卵してくれないので、ある程度の動きがとれる広さが必要です。

産卵するための部屋の中には、土をしきます。この土にはヤシガラ土、黒土、赤玉土(あかだまつち)、水苔、バーミキュライト、パーライトなどが使用できます。この土を適度に湿らせておきます。乾燥しすぎでも湿らせすぎでも産卵してくれなくなります。

産卵するための環境を整えても産卵してくれない場合は、外科手術が必要になります。

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の卵詰まりの手術は、どれだけ体力が残っているかによって、大きく結果が異なります。産卵してくれればベストですが、産卵を待ちすぎると体力が落ちて、外科手術の成功率が落ちます。この匙加減は生死を分けます。

動物病院の獣医師と、よく相談して方針を決定してください。

経験上は、環境を整えても手術が必要なケースも多く、早期の手術は成功率が高いです。オゾン療法などの統合医療を併用することでさらに手術の成功率があがりました。特にヒョウモントカゲモドキ(レオパ)が初産の場合は、手術が必要なケースが多いです。

卵詰まりや卵胞うっ滞を疑う状況

・交尾後、お腹が膨らんでいる状態が続いているのに、産卵がない。
・お腹がふっくらとしていて、元気食欲がない。

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)のお腹がふっくらしているのを、肥満と誤解してしまう飼い主さんも多いです。

単純な肥満なら尾が細くなることはないです。お腹がふっくらとしていても、尾が細くなっているなら肥満ではないので、できるだけ早めに動物病院につれていってあげてください。

ここまでは、ヒョウモントカゲモドキ(レオパ) の卵詰まり・卵胞うっ滞に対する対処法についてでした。

 

ヒョウモントカゲモドキ (レオパ)の卵詰まり・卵胞うっ滞の原因

ここからはおまけで、ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の卵詰まりの原因と
、卵胞うっ滞の原因について簡単に解説します。

卵詰まりの要因

・適切な産卵場所が用意されていない
・低カルシウム血症
・卵管の感染症
・母体の栄養状態が悪い
・同居の個体に産卵を邪魔される
・適切な温度が維持されていない
・重度の肥満によって産卵できない
・初産

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の卵胞うっ滞の要因は、卵詰まりと同じです。

ただ、卵胞うっ滞を直接引き起こす原因に関しては、よくわかっていません。

卵胞うっ滞では体内の卵胞に感染がおこり、卵胞が破けてしまうことがあります。そうすると卵黄(卵胞の中身)が体腔内に漏れ出て強い炎症が起こります(体腔炎)。体腔炎が起こると、より重症化します。

 

ヒョウモントカゲモドキ (レオパ)の卵詰まりの対処法【爬虫類の病院】

 

まとめ

今回のまとめです。

卵詰まりや卵胞うっ滞を疑う状況

・交尾後、お腹が膨らんでいる状態が続いているのに産卵がない
・お腹がふっくらとしていて元気食欲がない


上記は救急状態です。命にかかわる病気なので、卵詰まりや卵胞うっ滞を少しでも疑えば、一刻も早く動物病院に連れて行ってあげてください。そして、獣医師と治療方針を相談してください。

意外と知られていない、ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の卵詰まりですが、診察室ではよくみかける病気です。今回の内容を知っていると役に立つことも多いと思います。

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)を飼っている人は、参考にしてくださいね。

 

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